こんにちは。
妊娠し、出産する病院が決まると臍帯血(さいたいけつ)をどうするのか病院から聞かれることもあるかもしれません。
私が出産した東京衛生病院でも臍帯血について希望を聞かれました。
結果的に公的な臍帯血バンクに寄付したものの、
決断するまでにかなり迷いました。
出産のタイミングでしか採取することのできない臍帯血ですから
同じように迷われる方も多いのではないかと思います。
今回は、私の出した結論と考え方についてご紹介します。
もちろん、個人の価値観によって出す答えは変わってきますので
あくまでも1つのご参考になれば幸いです。
臍帯血って何?
臍帯血(さいたいけつ)とは、母子を繋ぐへその緒(臍帯)の中に流れる血液のことです。
この血液の中には幹細胞(かんさいぼう)という、
身体の臓器や血液などを作る基となる細胞が含まれています。
この臍帯血を保管する場所を「臍帯血バンク」と呼びます。
臍帯血バンクで保管された臍帯血のうち、特に「造血幹細胞」という
血を作り出すことのできる細胞は、
白血病患者へ移植する治療が行われたりします。
臍帯血の採取は、
産後、胎盤と共に母体から取り出された臍帯に注射針を刺し、
臍帯血をとりますので、
母子への侵襲性のない、安全な処置となります。
臍帯血バンクの種類
私が出産した東京衛生病院では産後の臍帯血について
①公的な臍帯血バンクに寄付する
②民間の臍帯血バンクに保管する(有料)
③何もしない(廃棄)
の3つの方法から選択できました。
私の中に③の何もしない(廃棄)の選択肢はありませんでした。
①の公的な臍帯血バンクははあくまで寄付なのでもちろん無料です。
どこかで困っている人を助けられるかもしれないというメリットがあります。
②の民間の臍帯血は、自分の子供のために自分の臍帯血を保管しておくことができます。
子供に造血幹細胞移植等が必要になった際に、
拒絶反応のない移植をしてあげられます。
もちろん保管料は有料です。
東京衛生病院で提携している民間臍帯血バンクはステムセル研究所です。
保管料は
1年:214,5000円
10年:264,000円
20年:319,000円
です。
これは人それぞれの価値観ですが、私は結構お高いなぁと思いました。
ただ、「万が一」や「念のため」という気持ちがぬぐえません。
特に子供のこととなると余計にその気持ちは大きくなります。
私たち夫婦が実施したNIPT検査(出生前診断)の時にも思ったように、
「人の不安がお金になる」のは世の常です。
私なりに悩みながら民間の臍帯血利用について調べてみました。
あくまで私調べなので
・最新情報ではない
・理解が誤っている
ということもあり得ますのでご了承ください。
ステムセル研究所のHPから、臍帯血は
・自閉症
・脳性麻痺
・再生医療
に使えるように読み取れましたが、現時点で日本国内で自閉症や脳性麻痺への臍帯血利用は許可されておらず、
米国等での研究段階のようです。
もちろん、今後の研究によっては利用範囲が広がるのかもしれません。
また、ステムセル研究所では6万人の保管があるうち実際に使用された例は16例です。
(使用後の容態についてはわかりません)
これを多いととるか少ないととるか、これも個人の価値観だと思います。
また、白血病等で実施される造血幹細胞移植では臍帯血からHLA型がぴったり同じでなくとも実施可能だったりします。
私たち夫婦は、その事象が子供に起こる確率(リスク)とその一般的な治療法の成績を加味し、
民間バンクの保管費用は高額であると結論づけました。
そして、公的な臍帯血バンクに寄付することによって、
残念ながらその少ない確率にあたってしまった方の一助になれればと思いました。
また、こんな風に公的な臍帯血バンクが一般的になることによって回り回って自分の子供が生きていく社会がより良く、より優しい社会になるとも信じています。
この結論は言うまでもなく民間バンクに預ける選択肢を否定するものではありません。
民間バンクのおかげで助かった方もいらっしゃいます。
いつか私もこの選択を後悔する日が来るのかもしれません。
それでも夫婦で話し合って決めた結論なので、受け入れたいと思っています。
ちなみに、『臍帯血バンクに寄付するとへその緒って貰えないの?』という心配をされる方もいらっしゃるようですが、
へその緒は子供のおへそについたまま2週間程度でポロっと取れるものを保管するので、その心配は無用です♪
実際の臍帯血の処置は産後の興奮状態の中であっという間におわりました★
これから出産する方のご参考になれば幸いです。
ではまた!
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